8月22日放送の「ザ!世界仰天ニュース」で取り上げられる、「体臭が魚の腐ったニオイ」になるトリメチルアミン尿症(魚臭症候群)について非常に興味深かったので、一体何が原因で発症し、どのような治療法があるかなどをまとめてみました。
目次
【トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)とは?】
トリメチルアミン尿症とは、魚臭症候群とも呼ばれ「体から魚の腐ったようなニオイ」がする病気です。
体だけではなく、尿や汗からも同じニオイを発しますが、ニオイの他にこれといった症状がないことが特徴です。
なので、自分ではニオイに気づくことが少なく、周りからニオイを指摘され発覚するということが多いそうです。
また、年をとるにつれてニオイが強くなるのも特徴です。
症状がニオイだけということですが、このニオイのせいで普通に生活することすら難しくなりますし、やはり体臭問題となると本人は相当悩むと思います。
特に女性の発症者が多いとのことなので、実は深刻に悩んでいる人が多いのです。
【トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)の原因とは?】
では、トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)の原因とは一体何なのでしょうか?
これは不衛生などが原因ではなく、れっきとした病気です。
原因は、体の中に臭いを発するトリメチルアミンが発生し、汗や息とともに排出されてしまうことによるものです。
本来、このトリメチルアミンは肝臓で分解されるので、体内で臭いを放つことはないのですが、トリメチルアミンを分解する酵素が代謝障害などによりうまく分泌されなかったり、肝機能の低下などにより、酵素の働きが衰えると、体内にトリメチルアミンがとどまってしまい、体臭として出てしまうというものなのです。
トリメチルアミンを分解する酵素の代謝障害は、遺伝的なものなんだそうです。
なので肝機能に問題がなければ遺伝的なことが原因と言われています。
【トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)の治療法は?】
トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)の治療法についてなのですが、残念なことに現在では明確な治療法がないのです。
しかし、ニオイを食事療法で軽減することはできます。
魚臭症の原因ともいえる「トリメチルアミン」を発生させてしまう「コリン」「レシチン」「トリメチルアミンオキシド」などの成分を含んだ食べ物を控えることによって、ニオイを発生させないようにする改善方法があります。
では、どのような食べ物がコリンやレシチンなどに含まれているのか見てみたいと思います。
〈コリン〉
卵(特に卵黄)、肉類の加工肉、レバーなどの内臓、ナッツ・大豆製品、豆腐、ブロッコリー、カリフラワー
〈レシチン〉
卵黄、大豆、ナッツ、ごま油、鰻
〈トリメチルアミンオキシド〉
イカ、タコ、甲殻類、海水魚(カツオ赤身、鮭、鮪の含有量は低い)
ということです。
これらの食品を制限することによって魚臭症によるニオイを軽減できるのだそうです。
また、水をたくさん飲むということも改善方法の1つだと言われています。
これは、水分を多く摂取することによりトリメチルアミンを排出しやすくするといった方法です。
【トリメチルアミン尿症かも?と悩んだら】
もし、自分が、トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)かも?
体臭が魚臭い…と悩んでいるようでしたら、医療機関にまずは診断に行くことをおすすめします。
体臭というのはデリケートな部分なので人に言えずに悩んでいるケースも多いでしょうし、周りに指摘されてしまった場合もご本人には精神的に相当なストレスです。
まだ、治療法は確立していないですが症状を軽減するということはできますので、まずは専門家の意見を聞き、しっかりと改善方法を聞いてみることが大切です。